UT-virtual夏合宿2017 稲見教授によるオンライン講義レポート


 
8月2日から4日まで行われたUT-virtual夏合宿では、顧問の稲見教授によるオンライン講義も行われました。
 

VRの歴史

 
講義の前半では、1940年代から今に至るまでのVRの歴史を辿りながら当時重要な意味を持っていた研究やアイデアについてのお話を伺い、VRに携わる者として知っておきたいVRの歴史を学びました。
 
戦時中に科学技術は大きな発展を遂げましたが、戦後の科学技術の利用について、ヴァネヴァー・ブッシュ氏はエッセイ “As we may think” の中で、科学技術は人間の知能の拡張のために用いられるべきだと述べています。
 
また、スコット・フィッシャー氏は、2001年にアメリカの南カリフォルニア大学に招かれ、大学と関係の深いジョージ・ルーカス監督やスティーブン・スピルバーグ監督など、ハリウッドに関わる人々と協力しVRやCGの学部を立ち上げました。
 
そして軍需産業では、ARの応用として航空機にヘッドアップディスプレイが取り入れられ、以前はザイブナー社が様々なウェアラブルデバイスに関する特許を持っていました。このように、VRは社会、そして他の産業との関わりの中で発展してきたことが分かります。
 
以前、操作が楽な究極のインターフェースとして、視線による操作というアイデアがありましたが、実際に試してみると、この操作法ではとても目が疲れてしまいます。また、ウェアラブルなデバイスを頭に固定し頭の向きに関わらず同じ映像を表示させれば、問題なく映像が見えるように思えますが、実際は前庭動眼反射により頭を動かすと頭の動きに対して眼が反対方向に動き、映像がぼやけてしまいます。どのようなUIがよいのかを調べるために何通りかのUI表示法を比較する実験を行った結果、宙を浮いた、空間内で固定された映像で表示する方法が最も読みやすいことが分かりました。
 

質疑応答

 
講義の後半では部員からの質問に答えていただきました。質問をした部員と会話しながら、UIデザインや酔わない移動法といった開発に関する質問から、サークルの運営のあり方や稲見教授から見たVR業界の今後の展望に関する質問まで、ひとつひとつ丁寧に答えてくださいました。
 

講義を終えて

 
稲見教授もおっしゃっていたように、VRの研究が今までどのようになされてきたか知ることは、今後部員自身が開発や研究を行っていく上で参考になることと思います。
今までの活動を通して得た疑問を教授に直接質問できる貴重な機会にもなりました。
 
 
(文:momo)
 
 
●関連リンク
『稲見・檜山研究室』