2020年度 上半期を振り返って

はじめに、新型コロナウイルスの影響を受けられた皆さま方に、心よりお見舞い申し上げます。

UT-virtualでも今年度、対面を控えてオンラインでの活動が続いています。責任者は奔走してくれましたが、五月祭への出展はかなわず、新歓活動も昨年までとは様変わりしてしまいました。

そうした中でも、4期生となる新しい仲間を迎え、活動を止める事なく続けてこられたのは、先輩方が積み上げてこられた実績や、応援して下さった協賛企業の皆さま、協力研究室の皆さま方のおかげと、心より感謝申し上げます。

この半年間を振り返ってみますと、もともと新しい事に対して敏感で、関心のある人たちが集まっていたため、未曽有の事態に遭遇しても、置かれている状況を受け止めた上で、出来る事を積極的に探し、新しいものを取り入れながら現状に合わせて環境構築を試みていく、何か一体感のようなものがあったように思います。

以前から定例会をYouTubeにて配信したり、SlackScrapboxesaで情報を共有しつつDiscordClusterを目的に応じて使い分けながら活動を行っていたため、比較的早期にフルリモートでの活動に切り替えられた事も大きいです。

サークルの雰囲気はとても良く、Slackのチャンネルは基本的にパブリックにし、会議なども全てScrapBoxesaで共有して透明性を高めています。質問チャンネルで質問すると誰かが一緒に考えてくれますし、多岐にわたって技術を学び合ったり情報を共有したりするチャンネルもあります。同じ場に集うことはかなわないものの、この期間にそれぞれスキルアップすることができました。

部員の育成、作品展示の場としては、今年から「しょぼふぇす」という部内展示会を行うこととし、この9月に第3回目がオンライン開催されました。
オンライン会場も展示された作品も、素晴らしい力作でクローズ開催だった事がもったいないような出来栄えでした。

また、UT-virtualという団体での活動は控えていますが、個人の活動として企業や研究室でのインターンやアルバイトで実績を上げている部員もいます。感染対策をとり、スキルを活かしてリモートワークというパターンが多いようです。仲間の活躍は大変励みになります。

直近では、2020年9月21日(月)・22日(火)に行われた高校生のための東京大学オープンキャンパス2020の会場となる バーチャル東大の制作に弊サークル所属の3名が携わりました。皆様から多くの反響を頂き、TBSテレビ及びJNN系列にて放送中の報道番組「Nスタ」にも取り上げられました。

他にも、 Discordを繋いで誰でも自由に入退室できるようなチャンネルが用意されています。 こちらも以前からあったものでしたが、大学生活の醍醐味は、その場に居合わせた人たちで議論が始まったり、図書館で目に留まった一冊の本によって人生が変えられてしまったりするような偶然の出会いの積み重ねにあった事を痛感しており、改めて作ってくれた部員には感謝の気持ちでいっぱいです。

まだまだこれで十分とは思っておらず、試行錯誤しながらではありますが、学年や立場に関係なく部員の提案に耳を傾けて、柔軟に変化していくところが現在のUT-virtualの良いところだと思います。何年先になるか分かりませんが「あの時は大変だったね。」と思い出話になるような日が来ると良いなと思います。なにより、また自分達で作った作品を「設営完了しました!」の声とともに、多くの方々に体験していただきたいです。我々の学年はその前に引退してしまうかもしれませんが、後輩達に引き継いでいけるよう頑張ります。

最後に、周囲が少しずつ日常を取り戻すにつれて、むしろ取り残されたような気持ちになったり、未だ不安を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。
今からでも遅くありませんので、これからの時代を作っていく分野を一緒に学んでみませんか。
UT-virtualでは、入部希望の方からのお問合せをいつでもお待ちしています。

( 文・写真: Mari Kotani )